(1) 無償提供される品物を商業通関することの、メリット・デメリットは?
日本ではあまり問題になりませんが、中国企業と貿易をされる場合、重要なポイントとなります。中国では、海外荷主と輸出入貨物の決済をする際、通関終了後に発行される「報関単」という書類が必須となります。簡易通関では、「報関単」が発行されない為、貨物は通関できてもその後の決済ができない事になります。無償提供される品物であれば、決済の必要が無い為簡易通関で対応できます。
しかし、中国国内へ輸入する際、保税手冊制度の適用を受けるには、無償提供されたものであっても商業通関が必要になります。
香港やシンガポールでは、商業通関の際に発行される書類が決済に必要ではありません。しかし、品目によってはその国特有の規制があるので、商業通関が必要になる事もあります。
※報関単:日本で、輸出入申告書兼許可書にあたる書類
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