山九マレーシア・ペタリンジャヤ支店勤務の水本貴之と申します。
まずペタリンジャヤ支店を簡単にご紹介しますと、国内型倉庫の支店として、首都クアラルンプールへのアクセスの利便性を活かし、主に一般消費財の倉庫作業をしております。 特色としては、冷蔵・冷凍倉庫サービスも行っており、多種に渡る食品も取り扱いがございます。
さて、私自身のことですが、2004年入社以来大阪支店にて輸出入フォワーディング業務に10年間従事し、昨年10月よりマレーシアに赴任しております。 赴任当初はローカルフードを中心に過ごしてきましたが、赴任後半年が経過し、日本の物が少し恋しくなってきている今日この頃です。
ちなみに、マレーシアはその物価の安さから、退職後にMM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)で長期滞在している日本人が多いことでも有名です。
これら2つの事情から、今回は、日本人がマレーシア(クアラルンプール近郊)で生活する上で日本の物がどの程度の手に入るのか、又物価について、ご紹介したいと思います。
まず、クアラルンプールやその近郊の大型ショッピングエリアでは、日系のスーパーや百貨店が入っていることが多く、日本の食材の購入や日系飲食店での食事が、容易に可能です。
例えば、日本で言うところの100円ショップも多数あり、日本のお菓子や生活雑貨が購入可能なのには大変助かっており、自身も洗面道具や台所用品を頻繁に購入しています。 ただ、品物はRM5均一(約\160)と、日本よりも割高です。 マレーシアの物価水準と照らし合わせると、日本の100円ショップの感覚よりは、少し高級感のある印象です。
また、日系のスーパーへ行くと寿司や日本の調味料を購入することは可能ですが、価格水準は以下の通りです。
ビール(320ml) RM 11.4 ⇒ 約380円 醤油(1L) RM17.90 ⇒ 約590円 ジュース(500ml) RM3.7 ⇒ 約122円 インスタント麺(5袋入り) RM9.55 ⇒ 約315円 ポン酢 RM17.20 ⇒ 約570円 (2015年5月現在)
私の感覚では、マレーシアで日本の商品を購入するのは、日本で買う1.5~2倍程度かかるという印象です。
また、日本製に限らず、イスラム国家のため、酒類や豚肉は区分けされた別のセクションで販売されており、特に酒類は高額の税金が掛けられており、その分値段も高くなっています。
地元の主婦や飲食店関係の仕入れ人たちは、ウェットマーケット(Wet Market)というところへよく行きます。 名前の由来は、新鮮な肉や野菜、獲れたての魚などを洗い流す為の水で足元が常に濡れているからとのことです。
ここで扱う食材は、どれも鮮度が高く値段も格段に安いことから、最近では在馬邦人にも人気があるようです。
最初は独特の生臭い匂いに慣れる必要がありましたが、観光では決して見ることが出来ない現地の生活の雰囲気が楽しめます。
(ウェットマーケット)
(魚) (肉)
(野菜)
自身が当地で半年間生活した中で感じたことは、生活必需品全てを日本の物で揃えようと考えると、当然のことながら日本での生活よりも高くつくということです。 ある程度日本の食生活を維持する為に、調味料等は日本製のものを購入し、野菜や肉などの食材は地元の市場等で購入するなどしてバランスを取る必要があると、実感してきております。
更に、マレーシアでは今年2015年4月から、日本の消費税に相当する、GST(GOODS&SALES TAX) 6%が導入されております。 基本的に、国内の全ての物の購入やサービスに課税されています。 私の日常の仕事においても、GST導入に伴い、御客様への請求書フォーマットの変更や、税関の輸出入オンラインシステム改修に伴うネットワークの不具合等が発生し、4月から若干混乱する場面がありました。
以上のことから、よくマレーシアの物価は「日本の3分の1」と言われておりましたが、自身の感覚ではもう既に過去の話ではないかと思います。
ただ、勿論日本よりも格段に安いものも多数存在します。 例えば地元の屋台での食事では、飲み物代を合わせても約200円前後で済みます。 また、車社会のマレーシアでは欠かせないガソリン代は、レギュラーでRM1.95(約64円)と、日本と比べると信じられないほど格安と言えるのではないでしょうか。
最後に、マレーシア生活の魅力は何かというと、物価もさることながら、何と言っても人々の気取らず自然体な雰囲気だと思います。 マーケットや屋台の雑踏の中に入ると、気持ちがリラックスできたりします。 皆さんもマレーシアへお越しになる機会があれば、有名な観光スポットだけではなく、この現地の人々の生活が醸し出す雰囲気を是非味わってみてください。
(著者は後ろから2列目の左より2人目)
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