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インド・ガリハルサール村での暮らしについて

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山九インドの足立です。

私の職歴は、平成5年入社、港湾物流中心に約14年、シンガポール駐在(倉庫・輸送)5年、そしてインド駐在1年3ヶ月(倉庫・輸送) 海外駐在歴 6年3ヶ月になります。
倉庫・輸送部(協力会社)を含め約150名体制(部下は全員インド人)を三現主義で現場を管理しています。
代表的な日々のスケジュールをご紹介します。

08:00   D社、 第二倉庫パトロール・・・8時抜き打ちパトロール 。リーダー候補Jitendraを現場で指導。
09:10   輸送パトロール・・・Devendraオフィサー 歯止め及び出船駐車を現場で指導。
10:00   P社、出荷作業監視。(客先から口頭指示を受けてないか?): 作業ミスを事前に防ぐ取組。
10:30   輸送備金及び燃料費明細 チェック及び確認。 : 社員不正防止。       
11:30   事務員 (風邪)2名に伴う事務作業員緊急会議 : 勤怠管理
14:30   危険予知活動指導。 : 安全に対する感性を高める。
15:00   D社 お客様 アテンド : 顧客満足向上。
16:00   P社 出荷作業監視。弊社社員チェッカーの役割とやり方をその場で指導。:作業ミスを事前に防ぐ取組。   
          倉庫マネージャーとの最終内合わせ。:管理意識を日本人に近いものまで引き上げる。

現場好きな私が書けること、それは人々の暮らしかと思い今から執筆させて頂きます。

みなさ~~ん!
インドという国は知っていても、その中身は意外と知らないのでは?
足立も1年3ヶ月しか駐在していないので、その全容は分かりません。
ですから、インド北部 ガリハルサール村の山九社員の姿をご紹介します。

知りたい君(仮想)が私に質問する形式で、簡単な表現で皆さんが最初に聞きそうな質問に
足立が答える形式で、すすめさせて貰います。
足立の主観ですが、インドは、昭和の香りが残る“ローテクが息づく国”がぴったりかも?
質問と応答を読み終わると、そうかなと思ってくれることを期待します。

Q 社員はどうやって採用するの?

A いい質問だね!日本では求人広告って手段があるがガリハルサール村では、
その地権者からの紹介やローカルマネージャーの人脈に頼って、社員を面接・雇用するんですよ! 
 口コミなどもあるよ! 時には、自分の奥さんや子供を山九で雇ってくださいという社員もいたんだよ!


                                                                (倉庫スタッフ)

Q ガリハルサール村ってどんなところ?

A インドの首都デリーから南南西50kmにある閑静な田舎の村ですよ!



                                                          (ガリハルサール村の駅)

Q 好きなスポーツは?

A イギリスの植民地であった為、クリケットが国民的スポーツですよ!


                                  (社内クリケット大会にて、倉庫・輸送チームが優勝・準優勝)

Q 言葉は何語なのかな?

A 村の人たちの多くは公用語であるヒンディー語でコミュニケーションをとっています。でも、インドには、900近くの言語があるらしい。ちなみに英語は準公用語だそうだ。文字も、発音もまったく違うらしい。
ヒンディー語は、文法が日本語と似ているため、親しみやすい言語かも!! 
メラ(私の) ナーム(名前は) アダチ(足立) ハエ(です) こんな感じかな?
例えば南部のチェンナイ地区の人達は、タミール語を使っていて、同じインド人同士でも意思疎通を取るのに苦労するらしい!
ちなみにタミール語では、イェン(私の)ペール(名前は)アダチ(アダチ)になります。 
言葉の並びは一緒で、文字/単語/発音が違うんだよ!

Q 仏教発祥の地だから仏教徒が多いの?

A いいえ、ガリハルサール村(ハリヤナ州)は、ヒンドゥー教が大半です。
日本人がイメージするインド人(ターバン姿)は、シーク教徒の人達で、インド国民全体の約2%弱しかいない。インド北西部のパンジャーブ地方でよく見かけます。
(豆知識①を見てください)



                                      (村のヒンディー寺)

ベジタリアンと想像すると痩せた人を想像しがちですが、実は、油を沢山摂取するので写真の人のように体格が立派な方がいます。

Q 家族は、多いのかな?

A ガリハルサール村の平均的家族構成は、お父さん、お母さん、子供3人が平均的。
3・4世代が同居して、15人ぐらいが同じ家に住んでいるんだよ!
1つのテーブルに沢山あっまって食事している風景はそれは楽しそう!

Q 学校は日本と同じ、6.3.3制?

A 小学校が5年、中学校が3年(6~8年生)、中等学校が2年(9,10年生)、上級中等学校が2年(11,12年生)となっており、5.3.2.2制です。州によって多少の違いがありますので気をつけて!

 
                                     (小学校)                                                                         (中学校)

Q どんな産業がメジャーなの?

A ガリハルサール村は、農業が主流です。
ベジタリアンの必需品である、油を菜の花から採るんだ。3月ごろには、数万M2が菜の花の黄色で埋め尽くさて、それは綺麗だよ!
また、主食である小麦(チャパティーの原料)、ひよこ豆など、カレーの食材にもなる、からし菜(菜の花に酷似)も作ってます。
マンゴー、スイカ、ランブータン、ロンガンなど、季節に合わせて果物も豊富です。
インドは広大な国土を持つ国なので、各地方で様々な作物が実るんだよ!


                                (広大な菜の花畑)                                                                (村の果物屋さん)

Q 牛を食べないって本当?

A インド人の80%を占めるヒンドゥー教徒にとって、牛はシヴァ神の御遣いなので、神様を食べるわけにはいかない。
また、幼い頃から、「輪廻転生」生き物を大切にするように教えられているから、みんな野菜食中心。卵も食べない、ピュア・ベジタリアンがとっても多いんだ。

Q 村人はいつもどんな食事を食べているの?

A カレーです。
しかし、日本人が食べているカレーとは全然、違うよ!いろんなカレーが存在し、ほうれん草、ジャガイモ、カリフラワー、豆です。
豆カレーは、現地語でダールと呼ばれていて、日本でいう味噌汁的存在さ!
カレーが「お袋の味」ちょっと不思議な感じが・・・・・。
インドでは50以上の香辛料を使ってカレー味の元を作っているんだ。


                              (サモサ)                                          (カレーとカチョーリー)         (社員ランチ(チャパティーと豆カレー))

Q 交通機関はどんなものがあるの?

A オートリキシャーと呼ばれる、日本の昭和初期に活躍したオート3輪車かな?元々は、人力車からきていて、人力がエンジン(オート)に代わったから、オートリキシャー。
村には、牛車、馬車、ラクダ輸送など、のどかな風景がたくさんあるよ!
ケーララ州では、ゾウが材木を運ぶこともあるんだよー


      (上記は子供輸送?です。微笑ましい。)

Q 倉庫社員の夢はなに?

A 土地付きマイホームだよ!

Q 結婚は、いつ頃 どんな感じかな?
 
A 社員構成 倉庫 20~30歳 前半だから30歳を前に少しづつ結婚しだしたよ!
娘を嫁がせる父親から、お婿さんに高額なプレゼント(ダウリー*豆知識②)をするんだ!
男女共に、20代でマッチング(お見合い)で結婚するんだって!
しか~~し、ヒンドゥー教の戒律 カースト(身分制度*豆知識③)が、依然、慣習として残っており、身分の違いで、結婚できないなんて、まさしくインド版、ロメオとジュリエット!
インド映画の多くも、この理不尽な恋模様が描かれることが多いぞ。

 
                                                        (社員の結婚式(美男美女でしょ!))

Q倉庫社員の最近困ったことは?

A赤い服をきていたら、野良牛に追っかけられて怖かっただとさ(笑)

おしまい!

<知っとくと得する豆知識①シーク教>

 シーク教は、儀礼、偶像崇拝、カーストなど。およそヒンドゥ-教的なるものを否定し、真面目に世俗の職業に就くことを信徒に求めたこともあり、インドでは公務員、軍人、タクシー運転手といった世俗的職業に就くシーク教徒が多いようです。特に、ムガル帝国の時代に軍人の多くがシーク教徒だったこともあり、インド陸軍の軽歩兵連隊の中にはいまだにシーク教徒のみで構成される連隊もあります。
カーストを否定し、絶対神の下での平等と世俗での勤労を尊いものとする心情は、何やらキリスト教のプロテスタントやキリスト教原理主義者に似ているところがあります。

<知っとくと得する豆知識②ダウリー>

インドの女性が結婚するとき、大きな問題となるのがダウリーです。娘を嫁がせる父親から夫となる男性に対し支払われる多額の持参金や持参品をダウリーといいます。これはとくに北部のヒンドゥー教上層カーストの間で一般的だった習慣ですが、宗教を問わずインド全土で行われています。現在でもダウリーの金額は上昇傾向にあり、また上層カーストの習慣を倣うそれより下の階級にもこの習慣は波及しています。同時に、旧弊なダウリーの習慣を拒否する人たちも、ごく少数ですが大都市を中心に現れてきています。
インド政府は1961年「結婚持参金の禁止法」を制定しています。

<知っとくと得する豆知識③カースト制度>

カースト制度は、紀元前13世紀、アーリア人がインドへやってきた時から始まったといわれるヒンドゥー教の戒律で、血統により4つの身分制度①ブラフミン(バラモン)=僧侶、②クシャトリア=王侯貴族、③ヴァイシャ=商業・製造業(平民)、④スードラ=(奴隷)不浄な仕事につく人・上層カーストの使用人で、これは、アーリア人がインドへやってきたときの先住民など被支配民族とその子孫の人たちである。
北部インド出身の仏陀は人間の平等を説き、一時は下火となったが、5世紀頃までには完全に復活している。
カーストは、各層によって職業・結婚・交際・慣習や居住地域までが厳しく決められている。
また、それ以下のアチュート(ダリット・不可触民)といわれる最下層の人たちは約1億人(国連人口基金)以上いるといわれ、この人たちは路上で生まれ、一生をわずかな範囲の路上で生活し、路上で死んでいくといわれています。
 

■おまけ
小職の週末の過ごし方。
後輩社員との美味しいビールと歴史的建造物めぐりかな?


             (小柳社員とのビール)                        (バックパッカーとの語らい)                    (F1ピットガールとの触合い)

 
       (フマユーン廟)                      (タージマハール)                               (ラールキラー)                     (クゥドミナール)


                        (左から2枚 ジャイプール アンベール城)                                        (風の宮殿)

 
                                                        (ニムラナフォートとラジャスタン民族舞踊)

本当にお・し・ま・い!(著者:足立)

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