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物流通信 from Thailand

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山九タイの平と申します。
2013年7月に山九タイに赴任し、タイでの生活はもうすぐ一年が経過します。

今回ブログに投稿することになりましたが、タイには「山九タイ(SKT)」「山九レムチャバン(SLC)」「タイバージコンテナサービス(TBCS)」の3現法があり、それぞれの担当者がタイを紹介されております。そろそろタイの生活や文化についてのブログネタも尽きてきた頃です。

というわけで、自己紹介と小職のタイでの業務について少し文を連ねてみようかと思いますので、興味がある方は是非お付き合い下さい。


<<小職の経歴>>
1999年入社 神戸支店配属
PIセンターグループ 梱包係にて輸出梱包のノウハウと現場管理を学ぶ

2003年から神戸支店輸出入グループにて輸出乙仲業務に従事
10年間、大手家電メーカー様の設備/資材輸出を担当

2013年 山九タイのPROJECT DIVISIONにて目下 重量物輸送を担当


■山九タイ PROJECT DIVISION

重量物輸送を中心に山九タイの機工部や海外プロジェクト部のエンジニアにお客様から預かった商品を安全且つ工期に沿って配送することが主たる業務です。

重量物輸送については、日本では重くても30ton-50tonまでは扱ったことがありましたが、タイでは100ton-250ton、長さ32m、幅5.8 mなど、いままで経験したことのない商品を取り扱っています。

さて、今回ご紹介するのは、タイでは常例となっている【Jack Down】という荷役・保管方法です。
お客様の大事な商品を事故なくお届けするのに最も大事なのは、「いかにハンドリングの回数を減らすか?」 だと考えます。
商品を本船から卸し、直接トレーラーで受け客先に配送することが、一番ハンドリングが少なく安全なのですが、工期に合わせるためには港での保管作業が発生します。
このJack Downは商品のハンドリングの回数を減らし、さらにはそれに伴うであろう重機代やトレーラーの待機料も削減できる非常に優れた施工方法です。


■Jack Downの方法

1. 在来船が着岸し、本船のクレーンで商品が荷卸しされます。 (図解1)

2. ユニットドーリーにて商品を直接受けます(Direct Receiving)。 (図解1)
  ※この時にドーリーの上には荷受用のH鋼が2本積載されています。

3. 港の背後地(保管スペース)にコンクリートブロックを4つ設置しておきます。 (図解2)

4. 商品を乗せたユニットドーリーの車体を少し上げて、コンクリートブロックの上にソロリソロリと移動させます。 (図解2&3)
  ※この時、コンクリートブロックとH鋼の間は数センチ隙間があります。



5. 2本のH鋼がコンクリートブロックの上に来たところでユニットドーリーの車体を下げます。 (図解4)
  ※これで商品はH鋼に乗り、コンクリートブロック上に設置されます。


6. 車体を下げたまま、今度はソロリソロリとユニットドーリーが商品の下から離れます。 (図解5)


これで荷卸し・保管作業は終了。 (図解6)




次に保管期間もしくは輸入通関が終わり、お客様の工場に配送する場合です。

1. 車体を下げたユニットドーリーをソロリソロリと商品の下に入ります。 (図解7&8)
  ※この時、H鋼よりも少しだけ高い木材を商品の下に入れます。


2. ユニットドーリーの車体を上げます。 (図解9)
  ※車体を上げきると、H鋼には商品の負荷がかかっていません。 


3. 最後にH鋼を抜き、商品配送準備完了です。 (図解10&11)


簡単なようですが、商品を受ける位置や重量など様々な条件を事前確認して施工しますので、詳しく知りたい方は是非小職まで一報ください。

実際の写真があれば、より分かりやすいのですが、荷役は決まって深夜に始まり、工場への配送も深夜走行がほとんどのため良い写真がありません。

先日は明け方にきれいな虹がかかっていました。


以上、 山九タイの平でした。

ご安全に!(筆者:平)

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