SANKYU USAシカゴ駐在の伊藤です。 前回「シカゴからこんにちは」では、アメリカの“大きさ”、当社の副社長のコメントを掲載致しましたが、今回は私が感じた日本人とアメリカ人の行動パターンの違いや、SANKYU USAの今後の取組みについて掲載したいと思います。
アメリカに来てそろそろ5年になろうとしておりますが、現在私が担当している主な仕事は、フォワーディング業務品質を管理するというのものです。
管理される側、つまり部下はアメリカ人となります。生まれも育ちも異なる彼らとのやりとりには人一倍神経を使います。そんな彼らとともに日本人向けカスタマー・サービスを提供することが我々の使命ですが、文化・考え方の違いから様々な問題が発生します。 これらの中で、アメリカ人vs日本人の行動パターンの違いという視点から、特に気になる事項を2点に纏めてみたいと思います。
- 「即断即決、結果追求型のアメリカ人vsプロセス追求型の日本人」:
何か重要な決断が要求される場合、アメリカ人の決断の早さには驚かされることが多々あります。その決断に至った根拠をキッチリ示して、即行動に移します。もし結果がうまく行かなかった場合は新たな対処方法を考えて、またすぐに行動を起こし、再度結果を検証します。 一方、日本人は決断に至るまでにより多くの判断材料・情報をかき集めて2度、3度確認した上で行動に移そうとします。 アメリカ流のほうが客先に素早い対応が出来るわけですが、行動に至るプロセスの検討が甘い場合は非常に荒っぽいサービスになってしまいます。両者の良い点(責任を持った、慎重な決断)を取り込んで、「ヨリ早く、ヨリ正確な判断を」という心がけが肝要かと思います。
- 「個人主義アメリカ人vs 集団行動日本人」:
アメリカ人に何らかのアクションを求めるときは、その目的をできるだけ詳しく、はっきりと示します。逆に言うと、不十分・不明確な説明だと、なかなか行動に移してくれません。どんなに小さな仕事でも、自分が行動する意味・目的をはっきりと理解し、納得しないと、なかなか動いてくれないのです。 その点は、集団・組織の”和”を優先して注文どおりの行動をとってくれる日本人に比べて、やりにくいところでも有ると思います。 しかしながら、自分が良いと思ったアイデアはどんどん提案してくれる点はとても助かります。そして、良い仕事をしたら少々大げさに賞賛する事で次の活躍が引き出されます。
恐らくこれらの点は、アメリカだけの事情でないと思われますので、仕事で海外と直接コミュニケーションされる機会がある皆さんに、少しでもお役立ちできればと思います。
(SANKYU USAの足立社長)
次に、当社の今後についてですが、2008年のリーマンショックに続いた世界同時不況は、当社の仕事に大きな足かせとなっております。アメリカ経済は地道に回復へ向かってはいるものの、不況以前のレベルに比べると、まだまだ復活への道のりは長いようです。 そんな苦境を生き抜き、山九ネットワークに貢献できる、一皮剥けた企業となるために日々頑張っています。
具体的な案として、①ブラジル向け輸出サービスの確立、②シンシナチ事務所を中心とする中西部日系企業への機工・物流の一貫サービス提供 が上がっています。
前回「シカゴからこんにちは」でも述べましたが、アメリカはとてつもなく大きな国です。 僅か14名というとても小さな力ですが社員一丸となって叡智を合わせることで何かを達成できるような、そんなチャンスを与えてくれる国でもあるとも思います。YES, WE CAN … CHANGE!!!
皆さん、今後ともSANKYU USAを何卒ご支援宜しくお願いします! (筆者:伊藤武)
(フォワーディング・スタッフたちと<左からRita Dave 伊藤 Kaeko Kathy>)
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