輸出とは、日本国内の貨物を外国へ送り出すことです。
そのためには税関長の輸出許可を受ける必要があり、その一連の手続きを『輸出通関手続』といいます。
◆輸出通関の流れ:
広い解釈では、輸出しようとする貨物の、保税地域への搬入から船積までの一連の行為を指します。
◆輸出申告(EXPORT DECLARATION)とは?
輸出申告とは、貨物を輸出する際に、税関長に対して許可を受けようとする意思表示のことで、一般的な申告は書面(申告書)をもってしなければなりませんが、旅具通関の場合は口頭でよいことになっています。
- 輸出申告に際し、必要な添付書類の主なものは以下の通りです。
- 仕入書(商業送り状・インボイス)
- 包装明細書(パッキング・リスト)
- 他法令の許可書、証明書等
インボイス、パッキング・リスト等各種書類記入例はこちらから
◆貨物の検査(税関検査)とは?
税関検査とは、申告の内容と貨物との同一性を、貨物の現品によって確認する行為のことです。
- 輸出における税関検査は、麻薬・武器等の社会悪物品の流出を阻止し、貿易の秩序を維持するために行なわれます。
- 現在、主流になっている税関検査の具体例としては、「大型X線検査」があります。
- この「大型X線検査」とは、通常、コンテナーから貨物を出すことなく、コンテナーまるごとで税関の近くに設置された大型X線検査場にて10分程度X線検査を受け、X線検査の画像が問題なければそのまま許可になりますが、異質な画像なりがあれば、さらに下記のように、大型X線検査場の近くにある税関検査場でコンテナーから対象貨物を取り出す検査(「開披検査」)を行い、現品の確認を行なっています。
※下記写真は大型X線検査場でのX線検査及び税関検査場での開披(かいひ)検査の模様です。
◆輸出の規制貨物とは?
- 輸出通関の流れ中にあるように、申告する前に『他法令手続きの終了』があります。
- 「他法令」とは「関税関係法令以外の法令」の通称で、輸出においては経済産業省で規制されている輸出貿易管理令等があります。
- 他省庁で規制している法令管轄する省庁に対して手続きを経た後に、税関に申告を行なうことになります 。
- 下記に主な輸出入時に関わる他法令の法律名をリスト・アップしてみました。
- 輸出が禁止されている貨物及び輸出入が規制されている貨物の明細は、下記税関HPをご覧下さい。
- 輸出入関係の他法令一覧表や主な品目に対応する法令、及び主管省庁のHPに繋がるようになっています。
輸出入禁止・規制品目(税関ホームページ)