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ベトナム北部・南部の港湾紹介

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■ベトナム北部

◆ハイフォン港  概要

  • 1876年開港
  • 位置 : ハノイの東 120km
  • 石炭の積み出し港として栄える。
  • 1929年11月24日に港湾労組が飲水と賃金アップを求めストライキを起こす。
    以来11月24日は、ハイフォン港湾労働者記念日となった。
  • 現在ベトナム北部の主要港として、コンテナ・在来船が多く入港している。
  • 他国の港までの距離

    (1) Haiphong – Hong Kong    …  900km
    (2) Haiphong – Vladivostok   …4,500km
    (3) Haiphong – Manila      …1,500km
    (4) Haiphong – Singapore     …2,600km
    (5) Haiphong – Ho Chi Minh  …1,500km
    (6) Haiphong – Bangkok     …2,600km
    (7) Haiphong – Danang     …  500km
    (8) Haiphong – Sihanoukville …2,370km

◆ハイフォン港   詳細 

  1. Cam川沿岸地区(含むDinh Vu , Chua Ve TML)

    ・Hai Phong港は、市内を流れるCam川沿いにターミナルが並ぶ河川港である。
    ・近年では河口のDinh Vu地区に近代的なコンテナターミナルが整備されており、コンテナ取扱い能力も大幅に増強されている。
    ・入港可能船型 : 1,500TEU型(20,000 D/W)
    ・コンテナ取扱量 : 約514万TEU前後(2020年時点)
    ・ハイフォン北東のハロン市にCai Lan港もあるが、現在は殆どの船社がHai Phong港を利用している。
    ・入出港は、潮の影響を受ける。大体1日2回が入出港帯となる。潮の状態を待ち、最大半日程度の待ち時間が発生する場合がある。

     
  2. Lach Huyen地区 大深水港

    Hai Phong港は河川港であり、大型船の入港ができず、北米や欧州などの遠洋航路は香港などの近隣ハブ港に一度転送し積み替えが必要であった。
    そこで、Cam川の河口近くに位置するCat Hai島の東部Lach Huyen地区で、Lach Huyen国際港開発と周辺インフラ整備計画が持ち上がり、2018年にSaigon Newport社・商船三井・ワンハイライン(台湾)・伊藤忠商事の合弁のターミナルHICT(Haiphong International Container Terminal)がオープンした。
    水深14mの大深水港となるため、今までは入港が難しかった大型船(100,000D/W)の寄港が可能になり、欧米向けの船舶の直接寄港も開始されている。
    Lach Huyen地区は沖合に更に埋め立てが進められており、更にターミナル群が開発される計画となっている。

ベトナム 港
 

■ベトナム南部

◆ホーチミン港 / カイメップ・チーバイ港 概要 

  1. ホーチミン港
    ・1860年 サイゴン商業港として開港。
    ・フランス統治下に整備され、米やコーヒーの輸出港として発展した。

     
  2. カイメップ・チーバイ港
    ・バリア・ブンタウ省のカイメップ川・チーバイ川に集まる港湾群の総称。
    ・1996年にPhu Myターミナルが開港したのが始まりで、2008年以降大型ターミナルが続々オープンしている。

 
 

 ◆ホーチミン港 詳細

ホーチミン港は、河口から約50km上流に位置する河川港である。
古いターミナルはホーチミン市街地側に並び、新しい大型のコンテナターミナルは郊外(Cat Lai, Hiep Phuoc)に設立されている。

また、ホーチミン北部の国道沿いにはICDが並び、主に輸出コンテナのCYとして活用されている。
運河沿いにはバースを備え、バージで本船が着岸するターミナルまで転送される。

コンテナターミナルでは、
Saigon Newport社が運営するTan Cang-Cat Laiターミナルが最大の規模を誇る。
ホーチミンのコンテナの7割以上を取扱っており、殆どの船社が
Tan Cang-Cat Laiターミナル寄港のサービスとなっている。
2016年に
Cat Lai地区東のPhu Huu地区にTan Cang-Cat Laiターミナルの拡張ターミナルと新しいターミナルSP-ITCターミナルがオープンした。

2009年にホーチミン市南部のHiep Phuocに、DP WORLDが新しいコンテナターミナルSPCTを設立。2015年には、Saigon Newport社が新しくTan Cang-Hiep Phuocターミナルをオープン。主に南部の水産加工の荷主をターゲットとしており、リーファー設備が充実している。

ベトナム ホーチミン 港


 ◆カイメップ ・ チーバイ港 詳細

急増するホーチミンの周辺の貨物量に対応するために、代替港としてホーチミンから南東約60kmのBaria-Vung Tau省、Cai Mep川・Thi Vai川沿いに、大型船が寄港可能な深水バースの建設計画が進んでいる。
コンテナ船は、現在のところ北米向け航路の大型船が寄港し、
ベトナムや周辺国から集約された貨物が搭載されている。
ホーチミン市内のターミナルとはバージ船でコンテナがお互いに回漕され、互いに補完し合っている。

カイメップ・チーバイ地区は、日本の円借款(ODA)資金を基に開発されたターミナルもあり、それを機に海外の大手港湾デベロッパーにも注目され投資を呼び込んでいる。香港のHutchison(SITV)、シンガポールのPSA(SP-PSA)、マースク系のAPMターミナル(CMIT)、米国のSSA Marine(SSIT)などがカイメップ・チーバイ地区に出資している。

また、2021年にはCMA CGM系のターミナル運営会社Teminal Linkとベトナム総合物流会社Gemadeptの合弁のGEMALINKターミナルが新たにオープンした。

地図上に示しているのは、既に運用が開始されているターミナルであるが、その他下記1.~2.のプロジェクトが進行中である。

  1. MY XUAN GENERAL PORT (FORMOSA)
  2. CAI MEP HA PORT (Vung Tau Shipyard)

また、鉄鋼、セメント、肥料、石油化学等のプライベートバースが、同じ川沿いに並んでいる。

ベトナム 港


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