ベトナムインフラ概況

■ベトナム南部　

◆ホーチミン近郊の港湾概況
ベトナム南部の主要港は、サイゴン川に面したホーチミン市中心近くに集中している他、サイゴン川下流域にも点在している。いずれも河川港であるが、サイゴン港をはじめとして、国際貿易の歴史が長い。貨物取扱量は、南部主要港で全体の5割以上を占め、国内最大規模である。
これら河川港は、河口より80km以上の上流に位置する為、パイロットステーションのあるVUNG TAU沖より強制水先であるが、航路標識の設置により夜間航行も可能である。

◆道路状況
ホーチミン地域で最大のコンテナ港であるCAT LAI港への接続道路は、交差点の改善、道幅の拡幅等はみられるが、貨物量も増加しており、渋滞が多い。
特に、コンテナを積載した貨物車が数多く通行することで、路面は劣化しており、貨物が受ける振動が大きい。
主要工業団地内の道路は十分に整備されているが、工業団地手前の道路は混雑しているところが多く、輸送時間帯を選ぶなど、輸送前の周到な準備が必要である。
ホーチミン周辺では、ホーチミン市内からドンナイ省のLong Thanh、Dau Giay方面への自動車専用道路が2015年に完成し、ドンナイ省、バリアブンタウ省方面へのアクセスが大幅に改善された。

◆ホーチミン近郊地図

■ベトナム北部

◆ハイフォン港概況
ハイフォン港は、ハイフォン市を流れるCAM川沿いの河川港であり、CAM川と運河で結ばれるBACH DANG河口から約20km上流となる、首都ハノイの東約100kmに位置している。
また、1876年開港から約140年の歴史を持つ北部最大の国際貿易港であり、ベトナム全体の約3割の取扱量を占めるが、水深が浅いため、同港に寄港する船舶の主力は小型フィーダー船となっている。

◆道路状況
HAI PHONG港からハノイ市内のルートは、高速道路が2015年末に開通し、今まで約3時間半掛かっていたところが、約2時間弱となった。
ハノイ市内も環状道路が建設され、市街地を迂回するバイパスの役割を果たし、渋滞回避に貢献している。
CAILAN港からハノイ市内のルートでは、路面状況・交通事情は良いとは言えず、交通量も多い。
主要な工業団地内の道路は、よく整備されている。

◆ハノイ近郊地図